[新版]組織行動の考え方 個人と組織と社会に元気を届ける実践知
金井 壽宏、高橋 潔、服部 泰宏/東洋経済新報社

こんなリーダーにおすすめ
・「人を動かす」より「人が動く場をつくる」リーダー
・「理論と実践をつなげたい」リーダー
・「人と組織を元気にしたい」リーダー
ざっくり目次
まえがき
Chapter 0
なぜ組織行動を学ばなければならないのか
Part Ⅰ
組織のなかの個人
Chapter 1
一人ひとりの違いを知る
Chapter 2
働く個人の初期値を定める
Chapter 3
キャリアを建築のように美しくデザインする
Part Ⅱ
組織のなかの人間心理
Chapter 4
モチベーションの迷宮への招待
Chapter 5
職場のウェルビーイング
Chapter 6
組織に欠かせない感情とストレスのメンテナンス
Part Ⅲ
成果と評価の問題
Chapter 7
仕事の成果をどう捉えるか
Chapter 8
人事評価の目のつけ所
Chapter 9
自己認識のための他者視点
Part Ⅳ
組織のなかのグループを活かす
Chapter 10
マネジメントとリーダーシップは双子なのか
Chapter 11
リーダーシップのリテラシーを高める視点
Chapter 12
ヨコのつながりを活かす
Part Ⅴ
個を活かし、組織の力を高める
Chapter 13
人を伸ばす組織の考え方
Chapter 14
組織に息吹を吹き込む
Chapter 15
現実を変える知識創造のパワー
内容
本書は、経営学の中核である組織行動論を20年ぶりに大幅改訂した定番テキストです。人と組織の関係に焦点を当て、個人の行動から組織全体の活力を生み出す仕組みを、理論と実践の両面からわかりやすく解説しています。
内容は、個人の特性やキャリア、モチベーション、評価、リーダーシップ、チームワーク、組織文化など幅広く扱い、AIやDX、リスキリングといった現代の課題にも対応しています。五つのPARTで構成され、個人から組織へと視野を広げながら、行動科学に基づく心理理解や人材育成の理論を学べるようになっています。読者が自らの行動を内省し、職場の人間理解を深めることを促す構成です。
全体を通じたテーマは、「組織行動を学ぶことで個人と組織、そして日本社会を元気にすること」であり、理論にとどまらず現場で生かせる“実践知”の書となっています。
心に残ったフレーズ
490ページ20行目
学習の理論は、もっぱら個人の学習プロセスに目が奪われている。学習するのは一人ひとりの個人なので、チームや組織の学びというものに目が向かないのも、仕方がないかもしれない。しかし、組織行動を学ぶのであれば、組織の学習と成長にも気を配りたいものだ。個人と同じように、集団も学びを通して成長する。
クリス・アージリスとドナルド・ショーンは、組織のメンバーが目的を共有しながら、自発的に学習を行うことで、組織全体に知識が蓄積され、組織の能力が高まっていくことを、「組織学習」と呼んだ。従業員一人ひとりが自分の課題に対処するだけでなく、組織のなかで起こった学習と人材開発が周りに伝播し、組織の価値観や常識や仮説を修正しながら全体に波及していけば、組織として変化への適応力と競争力を身につけていくことができる。比験的な意味で「組織が学習する」のである。

